プロ直伝のエアコン掃除で新品同様に!超カンタン&徹底洗浄の仕方

公開日

2021年03月24日

更新日

2021年03月24日

エアコン掃除は自分でも簡単にできます

「ずっと掃除してないからエアコンが汚い…これって大丈夫なの?」
「エアコンの風からイヤな臭いがする…このままだと良くないんじゃ…」
「最近エアコンの効きが悪いような…なかなか冷えなくてイライラする!」

あなたは今、このような気持ちで頭がいっぱいではありませんか?

そこで悩むのは、「エアコン掃除をした方がよいのは分かるけど、自分でできるものなの?クリーニング業者に頼んだ方がよいの?」ということだと思います。

エアコン蓋開けたところ

業者に頼むともちろんお金がかかりますし、できることなら自分で済ませたいところですよね。

そんな悩めるあなたにお教えします。

自分でもエアコン掃除は可能です!

エアコンを長持ちさせる意味でも、ぜひ普段からご自分で簡単なお手入れをしていただきたいです。

ただし、カンペキに汚れを落とすためには、「エアコン周りを汚さない入念な準備」と、「エアコン自体を壊さない細心の配慮」をしっかり行う必要があります。少なくともエアコンクリーニングの業者は、プロとして常にその点に注意して業務にあたっています。

…おっと、申し遅れました!
みんなのハウスクリーニングでプロのクリーニング屋として働いている、あらのすけと申します。
掃除に関する相談ならなんでもござれ。日々「エアコン掃除を代わりにやってほしい!」という方のご依頼もたくさんいただきます。

今回は「エアコン掃除をしたいけど、自分でやればいいのか業者に頼めばよいか分からない」という人のために、「自分でも簡単にできるエアコン掃除の方法」と、「プロの行うエアコン掃除の流れ」を、掃除をする際の注意点を交えながら詳しくご説明いたします。

この記事を参考にしていただければ、満足がいく仕上がりを得られるはず。

キレイ好きなあなたのお役に立てれば幸いです。では参ります!

あなたの健康や財布に関わる?エアコン掃除がとても大切なワケ

今回やっかいごととなっている「エアコン掃除」。

お風呂掃除やトイレ掃除は定期的に行うのにもかかわらず、エアコン掃除は後回しになってしまう方が多いのではないでしょうか。

普段まじまじと汚れを見ることがないからか、なかなか「よし!エアコン掃除をしよう」という気にならないんですよね。そして、気付いた時には中がカビやホコリで真っ黒に。

分かります…!何人ものお客様からそういったお話をお聞きしました。

しかしエアコン掃除をしないまま放置しておくのは、健康被害をおこしたり電気代が余計にかかってしまったり…というデメリットばかりで良くありません。本当はお風呂掃除などと同じように定期的にお掃除してほしいぐらいなのです!

ということで具体的な掃除法をお伝えする前に、まずは「エアコン掃除」がいかに大切かを知っていただこうと思います。

メリット①:エアコンから出るイヤな臭いが消える

つらいイヤな臭い

エアコンをつけたとき、もわっとするような、もしくは酸っぱいような、イヤ〜な臭いが部屋中に充満することはありませんか?正しいエアコン掃除をすれば、その臭いがパッタリ消えます。

臭いの原因は、エアコン内部にはびこるカビや雑菌、ホコリです。

カビや雑菌以外にも、キッチンから発生した油を含む水蒸気や食品の臭いまで吸い込んで、送風の際に吐き出している場合があります。

それら奥に潜んでいるモノをすべて取り除くことができれば、必然的に臭いもなくなります。
空気がキレイになり不快な臭いとおさらば。今よりももっと快適に過ごせますね!

メリット②:カビアレルギーや肺炎を予防できる

アレルギーや肺炎を予防

エアコン内部のカビ、雑菌、ホコリを取り除くことができれば、それらによって引き起こされるアレルギーや肺炎を予防することができます。

エアコンから出てくる風がクサいということは、カビの胞子やホコリが一緒になって部屋中に吐き出されているということ。吸い込めば、アレルギーや肺炎、喘息等の呼吸器疾患を引き起こす危険性があります。

良く聞くのは夏型過敏性肺炎ですね。エアコンを使い始めた途端に咳が出始め、症状がひどいと呼吸も苦しくなってしまう病気です。
また、発生するカビアレルギーの中には「アスペルギルス」のような命に関わるものもあります…!

このような病気を引き起こさないためにも、定期的にエアコンをキレイにしておく必要があるのです。

免疫力が低い小さな子供や高齢者など、エアコンをつけるとクシャミや咳が止まらないという方は要注意!

メリット③:電気代削減、さらに長く使用できて経済的

経済的

エアコン掃除をすることは財布に優しく、経済的でもあります。
というのも、エアコン内部にたまったホコリが消費電力を左右するからです。

エアコンは、室内の空気を吸い込んでフィンと呼ばれる内部の熱交換器で温度を調節します。そして調節した空気を吐き出すという仕組みになっています。
そのため、エアコンを使って空気を吸い込めば吸い込むほどほどフィルターにホコリが溜まっていくのです。

掃除をせずにホコリが溜まったフィルターは空気を吸い込みにくくなります。
すると、ムリに吸い込もうと余計に電力を消費することになります…。エアコンが頑張るほど電気代がかさんでしまうというわけです。

ちなみに環境省によれば、「2週間に一度のフィルターの掃除により、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減になる(参考元:環境省|みんなで節電アクション! | オフィスでできる節電アクション | 1.エアコンで節電!)」とのこと!

さらに、定期的なエアコン掃除はフィンのホコリやゴミ詰まりもなくなり「熱交換の際の水漏れ」「排水用の管の詰まり」のような思わぬ故障も防げます。

ムダに買い替えをする必要がなくなり、エアコンを長もちさせることができますね。

プロじゃなくてもOK!簡単にできるエアコン掃除法

エアコン掃除がいかに大切か理解していただけたところで早速、エアコン掃除に詳しい人でなくても簡単にできるエアコン掃除の方法をご紹介いたします。

失敗のない、自分で掃除可能な範囲は?

誰もが一度は「エアコン掃除、自分でなんとかできないかな?」と思うことでしょう。
しかし実は、エアコン掃除には「自分でなんとかできる範囲」と「少しやっかいな範囲」とがあります。

以下にエアコン内部の構造図と、各部分の名称を示しました。

「自分でなんとかできる範囲」としては、赤字の「フィルター」そして「風向ルーバー」が当てはまります。エアコンを分解せずとも手がとどく範囲がこの2箇所になります。

汚れが特に蓄積しやすい部分

熱交換器(フィン)をホコリから守る「フィルター」。
吐き出す風向きを変える「風向ルーバー」。
こちらは簡単に取り外せて手が届く分、とても簡単に掃除ができるのです。

逆にそれ以外の熱交換器(フィン)や送風ファンなどの箇所は、分解しないとカンペキに汚れを落とすことができません。

「やっぱり、自分ではそこくらいしか掃除できないの…?」と肩を落とす人もいるかと思いますがご安心ください。のちほど私たちプロが行うようなエアコンの分解方法を詳しくご説明いたします。

しかし正直、プロの立場からすると「専門知識がない方の分解掃除」はあまりオススメできません…。
その理由は、「故障」や「逆にカビを発生させる」などの失敗リスクによるものです。

失敗のリスクも…エアコン分解と内部清掃について

エアコンを故障させるリスク

そもそもエアコンを分解してまた組み立てる作業自体、普段やらないことですよね。
エアコンには様々なパーツがあり、内部の構造が複雑ですので、機械に詳しい方でない限り作業自体にストレスを感じると思います。

以下のような失敗談も見受けられます。

自分でエアコンを分解するなどして掃除をした結果、不具合がおこって余計な手間をかけてしまうということもあるのですね。自分で解決できただけ素晴らしいと思います…。

逆にカビを発生させるリスク

自分でエアコン掃除をした結果、逆に現状の汚れを悪化させてしまうリスクもあります。

自分でエアコン内部の熱交換器(フィン) とファンを掃除する場合は「エアコン洗浄スプレー」を使う人が多いです。内部のパーツに直接吹きかけて掃除をするものですね。

しかしエアコン洗浄スプレーには洗い流さないタイプのものが多く、一時的に臭いを抑えることができても時間が経つと臭いが復活してしまいます。これではカンペキに汚れを落としたとは言えないですよね。一時的にしのいでる感じでしょうか。

たとえスプレーが水で洗い流すタイプのもので、自分では「カンペキに汚れを落とした!」と思っていても実は不十分だったということもあります。エアコン内部に汚れや洗剤が残ったままになってしまうのです。

この内部の薬剤の残りは、なんとカビの栄養となってしまいます。絶好の繁殖エリアとなってしまうというわけですね…。

さらに湿気もカビ発生の原因になりますので、掃除後の「送風運転」のし忘れにも気をつける必要があります!

自分でできる!超簡単な掃除・お手入れ方法

大変お待たせいたしました!
それでは、自分でも簡単にできるエアコンの掃除方法をご説明いたしますね。

超簡単なので、面倒な準備も複雑な分解もありません。
エアコンを頻繁に使う時期は、お風呂やトイレなどの普段の掃除にプラスして定期的に行って欲しいお手入れになります。

フィルターの掃除方法

フィルターの掃除方法

エアコンのフィルター掃除はみなさんの想像よりとても簡単なんです。
掃除機をかけて、歯ブラシでこすって洗って乾かすだけでキレイになります。

■用意するもの

● 掃除機
● バケツ
● 使い古したやわらかめの歯ブラシ
● 中性洗剤(「キュキュット」等のキッチン用洗剤でOK)
● 新聞紙

これだけで大丈夫です。すべて家にあるものばかりですよね。
購入するとしても100均のバケツくらいだと思うのでかかったとしても110円程度。

手が荒れやすい方は掃除用手袋、ホコリに敏感な方はマスクも用意するとよいでしょう。

■掃除の流れ

(1)全面カバーをパカッと外します

全面カバーを外す

90度くらいまで開いたら、両手でしっかりと持ち片側ずつ順に外していきます。
外しにくい場合はムリに外さなくても大丈夫です。

感電などの思わぬ事故を防ぐためにも、コンセントは抜いて電源が入ってない状態にしておきましょう!

(2)フィルター周りに掃除機をかけます

掃除機をかける

すぐにでも汚いフィルターを外して洗いたいところです。

ですがその前に、フィルター周りに軽く掃除機をかけましょう。
フィルターを外したときにホコリが降ってくるのを防ぐためです。

掃除機をかける際は、画像のように片手でノズルを持ちもう片方の手で本体を持ちながらかけると思います。バランスを崩して脚立などから倒れることがないよう十分に気をつけてくださいね。

(3)フィルターをゆっくり丁寧に外します

フィルターを丁寧に外す

掃除機をまんべんなくかけたら、フィルターを下の方に引っ張りながらゆっくり外していきます。

エアコンのフィルターは薄くてやわらかいプラスチック素材でできているため、ムリに引っ張ったりねじったりするようなことがあると壊れてしまう可能性があります。

勢いよく外すのは厳禁。丁寧に扱いましょう!

(4)フィルターの表面(外側)から掃除機をかけていきます

フィルターを外したら再び掃除機の登場です。

必ず「フィルターの外側から」ザッと掃除機をかけていきます。内側からかけてしまうと、外側についたホコリがフィルターに目詰まりしてしまいます。

(5)フィルターの表面(内側)からシャワーをかけていきます

ひと通りホコリが取れたら次は、お風呂場や外の水場のシャワーを使って「フィルターの内側から」汚れを流します。
ここでは(4)とは逆に、内側から流さないとホコリが目詰まりしてしまいます。

(6)バケツに中性洗剤を薄めたぬるま湯をはり、フィルターを10分ほどつけ置きします

中性洗剤ってなんでもよいの?と疑問に思う方もおおいと思いますが、キッチンで食器洗いに使うようなもので大丈夫です。

(7)使い古した歯ブラシでフィルターの表面をこすり、汚れを落とします

汚れを落とす

使い古したようないらない歯ブラシで構いません。

表面を優しく撫でるようにこすっていきます。これでフィルターの網目に詰まった汚れもキレイに落とすことができます。

(8)フィルターの表面(内側)からシャワーをかけ洗剤を流していきます

網目の汚れを落としたら、最後にもう一度「フィルターの内側から」シャワーをかけて汚れと洗剤を流していきます。

(9)新聞紙を広げた上にフィルターを置き、日陰で乾かして完了です

日陰の風通しのよいところで乾かせば、フィルター掃除は完了です!

定期的なフィルター掃除でホコリ・ゴミの詰まりを解消しておくだけでも運転効率がUPするので、電気代を節約したい方にはとてもオススメです。

ちなみにフィルターの掃除頻度の目安は、毎日8時間以上使う方で2週間に1度程度です。そこまで使わない…という方は1ヶ月に1度を目安にしてくださいね!

風向ルーバーの掃除方法

風向ルーバーの掃除方法

風向ルーバーもフィルターと同様、家にあるもので簡単に掃除することができます。

また、取り外した前面カバーも同じ流れで掃除することが可能です。余裕のある人はついでに前面カバーの方も掃除してしまうとよいかもしれません。

■用意するもの

● バケツ
● 使い古したやわらかめの歯ブラシ
● 中性洗剤(キッチン用でOK)
● タオルやいらない布(水を拭ければなんでもOK)
● 新聞紙

ルーバーの掃除もこれだけ用意すれば大丈夫です。実質0円!

■掃除の流れ

※前面カバーを外した後とします。

(1)上下風向ルーバーを湾曲させながら外します

上下風向ルーバーを外す

比較的簡単に取り外せるのは、上下風向調整ルーバーです。
上の画像のような、エアコンを動かした時に上下に動く横長の板のことです。

ルーバーは少し歪ませながら外す必要があります。
真ん中から徐々に引っかかりを外していき、片側に寄せつつ外していけばベロンと外れるはずです。

歪ませるのが不安である場合や、自分でうまく取り外せそうにない場合はムリに外そうとせず、つけたままにしましょう。

高いところで掃除をする必要はありますが、ルーバーをつけたままでも掃除は可能ですよ。
ルーバーをつけたままの掃除の続きはコチラ

ちなみに下の画像が左右風向ルーバーを拡大したものです。

左右風向ルーバー

こちらは上下風向ルーバーと違い、熱交換器(フィン)から垂れてくる水の受け皿であるドレンパンと一体になっている場合もあります。その場合取り外しは難しいため、そのままにしておきましょう。

(2)ルーバーを外したら、シャワーで水をかけます

シャワーで水をかける

(3)バケツに中性洗剤を薄めたぬるま湯をはり、ルーバーをつける

ルーバーに薄めた中性洗剤をつけます。フィルター同様、食器洗いに使うようなもので構いません。
このとき、フィルターのように10分間つけ置きする必要はありません。

(4)使い古した歯ブラシで汚れをこすります

洗剤が溶けたぬるま湯をつけつつ、歯ブラシで気になる汚れを優しくこすって落としていきます。

(5)汚れと洗剤をシャワーでよくすすぎます
(6)乾いたタオルやいらない布で水気を拭き取り、新聞紙の上で乾かして完了です

水分が残っているとカビの原因になりますので、しっかり水分を拭き取りましょう!

<ルーバーをつけたままの掃除の流れ>
(1)上下風向ルーバーを軽く回し、上向きにします

ルーバーが閉じている状態から少し動かして、掃除しやすくしましょう。

(2)タオルに中性洗剤を薄めたものを染み込ませ、指に巻いて汚れを拭きます

指が届かない…という場合は、割り箸や定規など細長いものにタオルを巻いて拭くとよいでしょう。

(3)タオルを水で絞って、全体的にルーバーを拭いていきます
(4)乾いたタオルやいらない布で水気を拭き取り、完了です

しっかり水気を拭き取ったら、エアコンの電源を入れ送風運転をしましょう。

いざ動かしてみて「あっ、まだ汚れ残ってた!」と気づいたとしても、エアコンの運転中に決してルーバーに触れたりしないようにしてくださいね。
うっかり中のファンに触れて、指が巻き込まれるようなことがあったら大変です!

ここまでやればカンペキ!"奥の汚れまでごっそり"落とすエアコンお掃除術

奥の汚れまで落とす

ここまで「自分でなんとかできる範囲」の簡単なエアコン掃除方法をお伝えしてきました。

しかしやはり、フィルターとルーバーのみの掃除だけでは、内部奥の奥の根本的な汚れをキレイにすることはできません…。熱交換器(フィン)や送風ファンといった箇所には、長年放置されていたホコリ、カビ、細菌がびっしりはびこっています。

そのようなエアコン内部の掃除に限って、根気のいる作業になるんです…。
ですがいくら「プロでないと掃除が難しい」なんて言われても、このままモヤモヤしたままエアコンの汚れを放置しておきたくはありませんよね。

では、エアコン内部はどうやって掃除をすれば失敗しないのか。
ここからは、プロが実際に行うようなエアコン掃除の流れをノンストップで説明していこうと思います。

ぜひ参考になさってくださいね。

>>「みんなのハウスクリーニング」のエアコンクリーニングはコチラ!

用意するものはこれだ!

エアコン掃除に用意するものは以下の通りになります。

● ビニール袋数枚(45Lゴミ袋がオススメ)
● ビニールシート
● 養生テープ
● ハサミ
● ゴム手袋
● タオル(養生用と乾拭き用)
● マスカーフィルム(ビニール袋と養生テープでもOK)
● エアコン洗浄シート
● バケツ
● 高圧洗浄機
● エアコン洗浄洗剤

自分で購入して用意するものが結構多いですね。聞きなれない言葉もあるかと思います。

やはり内部までしっかり掃除をするとなるとお金はかかってきてしまいます…。
どこで何を使うか、そして購入するのにどれくらいかかるかは掃除の流れを説明しながらお伝えしていきますね!

エアコン掃除の手順

奥の汚れまでしっかり落とすエアコン掃除をするには、やはりエアコン の「分解」が必要になってきます。

ざっくりとした流れは、「分解」「養生」「洗浄」「組立」の4ステップ。
これをクリアすればミッションコンプリートというわけですね!

では、それぞれ詳しくご説明していきます。

(1)分解

↓エアコンの前面カバーやルーバーを外したら、エアコン下部のネジを外して内部カバーをそっと外します。実はこの部分もパカッと外せるのです。

分解

↓フィルターもろとも内部カバーも外しました!見事にまる裸です。
今回の掃除では、左右風向ルーバーはつけたままで掃除をすすめました。

危険な部分

「危険」と書いた部分は電装部といって、エアコンを動かす上で重要な機械が詰まっている部分になります。ここに水がかかってしまえば故障につながるので、非常にデリケートな部分だと覚えておいてくださいね。

この部分は後々しっかりとタオルとビニールで保護します。

(2)養生

「養生」とは、周りを保護すること。
以下の2つの目的のため、エアコン掃除をする上で絶対に行う準備になります。

● 掃除中に水を周囲に飛ばさないようにするため
● 掃除中に発生した汚水を1箇所に集めるため

これをしないと部屋中ビチャビチャで掃除どころではありません!

養生には大きめのビニール袋を数枚使うことになります。ダイソーにあるような、45Lビニール袋20枚のもので十分です(110円)。

↓まずは水が飛ぶリスクを考えて周囲をビニールでカバーします。養生テープ(100均で110円)を使うと壁を汚さずにすみます。

養生テープ

↓先ほどもお伝えした大事な電装部。こちらはタオルとビニール二重でしっかりガード。

タオルとビニール

養生テープとビニールが一緒になっているマスカーフィルムがあると保護が楽ですね。よくホームセンターで見かけるものですが、ダイソーでも売ってるようですよ(110円)。

↓ここまででエアコン周りはこんな感じになります。養生作業はまだあります。

養生作業

↓次に、エアコンをビニールで覆って「これでもか!」というほど養生を強化します。

エアコンをビニールで覆う

さあこれで、周りに水を撒き散らすことはなく安心ですね。

今回のお掃除では、プロも良く使う「エアコン洗浄シート」を使用しました。こちらは6,610円します。少々値が張りますが、丈夫なだけ複数回使えるので重宝します…!

↓さらに念には念を入れて、エアコンの下にもビニールシート(100均で110円)を広げて床も汚水から守ります。

エアコンの下にもビニールシート

↓ビニールの要塞…もといエアコン周りの養生が出来上がりました!

エアコン周りの養生完成図

洗浄シートとホースはセットであり、エアコンを洗浄して発生した汚水は上の画像のようなホースに流れていきます。
そのままバケツ(100均で110円)の中に溜まってくれるのでまったく周りが汚れません。

ちなみにエアコン洗浄シートですが、もう少し安いものだと2,000円ほどで購入できます。しかし、やはりコストが安く抑えられているほど水漏れのリスクが高いようです…。

また、洗浄シートの代替として市販のビニール袋を使った養生をする方法もあります。
プロも手作りでエアコン周りの養生をすることがありますが、人様のお家に上がらせていただいて作業をする以上、「絶対に周りを汚さない!」という気持ちでかなり慎重に、厳重に行っています。

自分の手作りで養生する際は、養生に失敗するリスクも考えて「ビニールは破れてないか?」「テープの粘着力は弱くなってないか?」をしっかり確認しましょう!

もし養生が甘かったりビニールが破れていたりして部屋が汚水で汚れてしまったら…後始末を考えただけでげんなりしてしまいますよね。

「手作りの養生の仕方が気になる…!」という方のために下記に養生方法を簡単に載せましたので、参考になさってくださいね。

<エアコン洗浄シートを作成する方法>

■使用するもの

・ハサミ
・ビニール袋(45Lゴミ袋がオススメ)
・養生テープ

■養生の手順

(1)ビニール袋2枚の長辺両側をカットし、底の部分を真ん中にした「長いビニール×2枚」を用意
(2)「長いビニール×2枚」をつなげ合わせて1枚の長いビニールにする
(3)長いビニールをエアコンにぐるぐると1週ほど巻きつける
(4)ビニールは、壁際と天井に養生テープでしっかり固定
(5)ビニール袋をもう1枚用意し、長辺片側をカットして開き頭巾のような形にする
(6)ビニールの底を少しカットし、汚水をバケツに流すための穴をあける
(7)エアコンの下に養生テープでしっかり固定
(8)(7)に底に穴を開けたビニール袋をつなげていき、ホースの代わりにする

↓養生のイメージは以下の画像のような感じです。

養生のイメージ

ホースやバケツ無しでビニールの底にそのまま汚水をためておく方法もありますが、こちらは汚水の重みで固定していたテープが剥がれる可能性があるので少々危険です…!

エアコン掃除に慣れていない人が自分で洗浄シートを調達する際には、ある程度丈夫に作られている既製品を購入するのが1番安全だと思います。

(3)洗浄

養生を終えたら、さあ洗浄開始です。

↓高圧洗浄機と専用洗剤を用意して…。

高圧洗浄機

↓専用洗剤をエアコン内部のパーツに浸透させて数分待ち、まずは熱交換器(フィン)から汚れを落としていきます。

汚れを落としていく

↓見えにくい奥のファンもフィン同様に徹底洗浄。

奥のファンも徹底洗浄

ファンはくるくると回るようになっていますので、回転させながら掃除します。

↓高圧洗浄で発生した汚水はそのままホースへ…。バケツの中は真っ黒な汚水でいっぱいになっていきます。汚れがこんなに溜まっていたと思うとゾッとしますね。

バケツの真っ黒な汚水

専用洗剤で汚れを浮き上がらせて水圧で洗い流しますので、こすっただけではなかなか取れない頑固なカビや汚れがごっそり落ちます。驚くほどピカピカになるんです。フィン専用の中性洗剤で3,839円します。洗浄能力が高いアルカリだともう少し値段は高くなります。

↓熱交換器(フィン)、ファンの汚れのビフォーアフターはこちら!まるで新品同様、高圧洗浄の洗浄力がよく分かりますね。

フィン

ファン

「えっ、高圧洗浄機がないとキレイにならないの?」と思うかもしれません。

内部までしっかりキレイにするには力が入ります。
中途半端な掃除によるカビなどの発生を起こさないようにするためにも、高圧洗浄機ような道具を使うと確実であり、またすぐに掃除をしなおす羽目になることもないんです…!

ものにもよりますが、高圧洗浄機は本体、ガン、ホースや収納が一式そろったものでだいたい5万〜6万します。TASCO (タスコ)の小型洗浄機で49,225円です。

正直、高いですよね…。

ここまでの流れで使用した洗浄用具の費用は、家にすでにあるであろうハサミやタオルを除いたとしても、60,334円。すべて揃えようとすると6万ほどかかるというわけです。

「高圧洗浄機とかそんな高いもの買えないよ!」という方は、完全な市販のエアコン洗浄スプレーのみで掃除をする方法をとりましょう。

しかしさきほどお伝えしたリスクの通り、市販のエアコン洗浄スプレーのみだと一時しのぎにしかならず、カビを逆に増加させる要因になりかねません。
とりあえず目に見えるところがキレイなればよい、という方向けになりますね。

以下が簡単な流れになります。

<エアコン洗浄スプレーでの掃除方法>

■使用するもの

● ゴム手袋
● 熱交換器(フィン)用洗浄スプレー 1本(400ml程度)
● ファン用洗浄スプレー 1本(400ml程度)
● 水を入れたスプレー(霧吹きでOK)

エアコン洗浄スプレーでの掃除だと、ゴム手袋と洗浄スプレー2本の購入で済むため、全部で3,000円ほど。

エアコン洗浄スプレーはパーツごとに種類が分かれていると思います。
スプレーをかけるパーツを間違えないように気をつけてくださいね。

■掃除の手順

(1)熱交換器、ファンに専用の洗浄スプレーをまんべんなくかける
(2)20〜30分ほど放置する
(3)水を入れたスプレーで水をかけて、洗剤をしっかり流す

スプレーによってつけ置きの時間が違うので、使い方をよく確認しましょう。
また、スプレーの汚れを流す力は高圧洗浄機と違って小さいです。内部に洗剤を残さないように細心の注意を払ってくださいね。

↓フィンとファンの洗浄後は、全面カバーや内部カバーもブラシでゴシゴシ。

全面カバーをブラシでキレイに

洗浄が終わったら乾かしてあとは組み立てるだけ!

(4)組立

分解したときと逆の手順でエアコンを組み立てていき、エアコン周りをタオルで乾拭きします。
その後、カビ発生を防止するため1〜2時間送風運転をします。

バケツの中に溜まった汚水はお風呂場や外の水場に流します!
その際、ホコリで排水口を詰まらせないようにフィルターをつけておくと安心です。

ぜひ行ってほしい掃除後のケア

長年溜まっていたエアコンの汚れがごっそりと落ち、空気がキレイに!気分も晴れやかに!
「もうしばらくはエアコンのことを考えなくていい…!」そう思いたいところですが、掃除しっぱなしはNGです。

どれだけカビやホコリを落としたとしても、エアコンを使う限りいつかまたカビが発生するのは避けられません。そのカビの発生をできるだけ防ぐためにも、掃除後に簡単にケアを行って欲しいのです。

掃除後すぐに送風運転を行うことや、定期的に部屋の換気をすることももちろん大事ですが、さらに簡単にできるケアがあります。

そのケアとは「防カビコーティング」。
その名前の通り、カビを防止するためにエアコン内部をコーティングすることです。
カビの胞子の繁殖を抑えることができ、掃除の効果を長持ちさせることができます。

市販のコーティング剤もあるのでぜひ試してみてくださいね。

>>通販でコーティング剤を購入する

ちなみに私は、効率よく快適にエアコンを使うためにも年に1回は「エアコン内部まで掃除をすること」をオススメしています!

自分でやるには難しそう…。そんなときはプロに任せよう

ここまで、「自分で超簡単にできるエアコン掃除」と「プロが行うような、さらにワンステップ上のエアコン掃除」を詳しくご説明してきました。

もちろん、自分で分解してエアコン内部まですべて掃除できれば万々歳だと思います。
しかし、知識と技術が少ない人だとやはり分解・養生・洗浄に時間がかかってしまいます。

準備に手間取ってしまったり、効率よく汚れを落とすことができなかったり、はたまた失敗して部屋が水浸しになったり、エアコン自体が壊れてしまったり…。

そうなると他に有意義なことをできたかもしれない貴重な時間を無駄にすることになってしまいますよね。

自分で掃除するのはなんだか難しそう…。
そのような場合は、私たちのようなクリーニング業者にすべてお任せしてしまうのも手です。

「自分」と「業者依頼」の違いはズバリ!

「自分」と「業者依頼」の違いはズバリ

自分で掃除するのと、業者に掃除を依頼するのと、一体なにが違うのでしょうか。

ズバリその答えは以下の3つです。

● 内部掃除の徹底性
● 故障のリスクの有無
● 手間の有無

業者はプロなので、エアコンクリーニングの知識と技術が豊富です。
さらに専用の掃除道具を使うため、エアコンの内部の汚れを徹底的に落とす事ができます。

また、クリーニングの経験を積んでいるため丁寧かつ効率よく掃除する方法を知っています。
エアコンのパーツを傷つけることはありませんし、自分で掃除をして故障させてしまうリスクもなくなります。

そしてなんといっても、業者に依頼すればあなたの負担は一切なくなるという点がかなり大きいです。

掃除用具を用意する手間も、自分でエアコンを分解して養生する手間も、首や肩を痛めながら洗浄する手間もすべてなくなります。効率よくテキパキ作業をするので1〜2時間で終了。我ながら効率の良さは自慢であり誇りであります…!

業者を選ぶポイント

ポイント

「業者に頼むと楽なのは分かったけど、業者が多すぎて選べない…」と悩んでいる方の参考になればと、「エアコンクリーニング業者の選び方のポイント」をまとめました!

以下の4つのポイントで比較するとよいでしょう。

ポイント1:料金体系が明確か?

業者の紹介ページには、エアコン掃除にかかる料金が記されていると思います。

その料金が明確かどうかを確かめましょう。例えば「19,000円〜」と「〜」で記されていたら「作業時に追加料金が発生するかもしれない」と少し疑ったほうがよいです。

よく「安いと思って頼んだのに後からエアコンの種類や大きさの理由をつけて追加料金を求められ、思ったよりクリーニング費用が高くなってしまった…もっとよく調べるべきだった」というような失敗談をお聞きします。最低料金しか見ていなかったのでしょう…。

1台のエアコン掃除にいくらかかるのか、確定料金を明記していれば安心です。

ポイント2:故障などのトラブルに対応してくれるか?

その業者は、エアコンの故障などのトラブルに対応してくれるでしょうか?

知識や技術の豊富な業者に頼めば、故障のリスクは格段に減ります。
しかし業者も人間なので、エアコンクリーニングで故障させてしまうことは絶対にない!とは言い切ることはできません。

そうはいっても、お金を払って頼んだのに故障なんてたまったものではありませんよね。
エアコンを掃除した後に故障や破損、不備などのトラブルが発生した場合にしっかり対応してくれる保証があると安心ですね。

ポイント3:お掃除機能付きでも対応してくれるか?

掃除のメニュー欄にお掃除機能付きエアコンがあるかを見ましょう。

最近のエアコンには、お掃除機能が付いているものもあります。
リモコンに「掃除」「フィルタ洗浄」などのボタンがある場合が当てはまります。
お掃除機能付きエアコンは通常のエアコンよりも分解・掃除が難しく、高い技術が必要です。

実は、お掃除機能付きエアコンを洗浄できる技術をもつ業者はあまり多くありません。
そのため、メニュー欄にお掃除機能付きエアコンがあれば技術面は安心であるといえます!

ポイント4:お問い合わせ可能か?

その業者のサイトには、会社の住所や問い合わせ先が載っていますか?

こちらを公開していない業者は怪しいです…。悪徳業者かもしれないと疑った方がよいでしょう!

悪徳業者を利用すると、エアコンが故障するばかりか盗難被害にあう場合もあります。大した事ないように感じるかもしれませんが、信頼性を確かめる上でとても大事なのです。しっかりチェックしましょう。

また、問い合わせ先がしっかり載っていれば疑問や不安に感じた点をあらかじめ解消することができて安心にも繋がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか!

今回は、エアコン掃除は自分でできるの?それとも業者に頼めばよいの?と悩む人のために

● 自分で簡単にできるエアコン掃除の方法
● プロが行うエアコン掃除の方法

以上2点を詳しくご説明させていただきました。

やっかいであると同時に、健康や家計を守るためにとっても大切なエアコン掃除。

自分で簡単にできるフィルターや風向ルーバーのお手入れは定期的に行ってほしいということ、そしてエアコン内部までカンペキに掃除をするのは素人には難しいということを理解していただけたかと思います。

あなたのエアコンが無事ピカピカになり、今よりもっと快適に過ごせることを祈っております。ぜひ参考にしてくださいね!

もしクリーニング業者に迷うようであれば、「みんなのハウスクリーニング」にご相談を!

エアコンクリーニングのプロが集う「みんなのハウスクリーニング」
記事で説明した「業者を選ぶポイント」をすべて満たしております。

ポイント1:料金体系が明確か?

明確です!
エアコンの大きさや汚れ具合に関係なく、すべて一律の料金でご案内しております。電話注文もネット注文も可能です。ネットでのお支払いでは、Amazonアカウントを使って楽々お支払いすることもできます。

ポイント2:故障などのトラブルに対応してくれるか?

誠心誠意対応いたします!
みんなのハウスクリーニングには「破損保証」と「アフターコール」がありますので、もしエアコンクリーニング後に不備が発生した場合は遠慮なくお申し付けください。

ポイント3:お掃除機能付きでも対応してくれるか?

対応できます!
お掃除機能付きの場合でもエアコンを傷つけることなく掃除いたします。仕上がりを見ていただければ、私たちの高い技術を実感していただけるのではないかと思います。

ポイント4:お問い合わせ可能か?

もちろん可能です!不安な点があれば遠慮なくご相談くださいね。
↓「みんなのハウスクリーニングお客様相談窓口」の電話番号はこちらです。
050-3000-9576
050-3000-9576
(受付時間:年中 7:00〜22:00)

>>みんなのハウスクリーニングについて詳しく見る!

エアコンクリーニングの豆知識